尾州の動き
■「日本で初めてガラ紡によるウールのジャケット生地を開発」日清ニット(04/05/06)
[提供情報]
「日本独自の紡績であるガラ紡を使用して、日本で初めてウールの糸を紡績し、それを使った紳士向けのジャケット生地の開発に成功しました。」 日清ニット(愛知県尾西市東五城字寺郭14−1 電話0586(62)3957 代表 林清太郎)
<経過>
当社は尾州産地では珍しい経(たて)編機を使用して婦人向けのジャケット生地を生産、販売してきましたが、平成12年にニット生地と織物のコーディネート化を計画、織物へ進出しました。その際@中国などからのアパレル製品の輸入増大による生地価格の下落や過当競争を回避A日本的な技術の伝承と新規素材の開発―をポイントに置きました。その結果、日本技術の伝承という点ではわが国独自の紡績機であるガラ紡を導入、新素材という点ではこれまでわが国では商品化されていないガラ紡によるウールの糸に挑戦しました。
ウールのガラ紡で最大の難点はガラ紡機の筒に挿入するワタの作成でしたが、撚子(よりこ)という設備を改良して商業化にこぎつけました。
<現状>
<保有ガラ紡設備>4台(内1台はコンピュータ制御=糸の太さ、細さをコンピュータで自在に制御) 合計1600錘
<素材>ウール100%(一般ガラ紡)、シルク・ウール混、麻・ウール混(コンピュータ制御)、※ウール100%は紡毛原料70%・梳毛原料30%混。
<糸番手と染め>糸の太さは5番手まで。染色は糸段階。トップ染めも計画中。
<製織>経糸、緯(よこ)糸ともガラ紡による糸を使用。生地生産は外注。
<生産能力>糸約1000`グラム、生地50反(ともに月産)※1反=40b
<生地特徴>@ナチュラルスラブ糸使用で日本古来の味が出て、手触り感覚がよいA糸の再現性が無く、ジャケット1着1着はオンリーワンになるB(特殊商品)ガラ紡糸と経編機で編んだ糸を1対1で経・緯糸に配して製織、その後タンブラー仕上げで紬調子の生地表面を出すC1b当り平均目付けは400c。
<商品展開>94〜95年秋冬物から。すでに大手アパレルの有名ブランド(店頭は百貨店)の受注を確保。国内展開とともに「ジャパン・ツイード」として欧州輸出も計画。 以上
※お問い合わせは専務・林栄一まで御願いします。
<参考資料>
ガラ紡 : 屑綿、落綿などを使って、太い糸を造る紡績法。明治初期、長野県の臥雲辰致(がうん・たつち)の発明による。糸は太く柔らかいが、弱い。帯芯、綿毛布、足袋底地などに用いる。動力源に水車を用いたので水車紡績とも言う。(大辞林=三省堂)
ガラ紡糸 : ガラ紡機を使って紡いだ糸。主に綿の落綿のような短い繊維を原料として紡いだもの。機械を回すときガラガラと音を立てるのでこの名がある。糸は足袋底、綿毛布などの緯糸に用いられる。(ファッションビジネス用語辞典=監修ファッションビジネス学会)
コンピュータ・ガラ紡機 : ガラ紡は管に詰めたワタを撚りながら引き延ばして糸にするが、ワタがきれいに梳かれていないため、糸形状(太さ・細さ)は不規則になる。コンピュータ・ガラ紡機は、この不規則を自在にコントロールするものだが、再現性は低い。
■「’03/04秋冬 我が社の売れ筋素材はこれ!−ツィードが急浮上−」 T&F誌調査結果(03/09/10)
FDC月刊情報誌「テキスタイル&ファッション」誌が、尾州産地の主要テキスタイルメーカー16社に’03〜’04秋冬向け売れ筋素 材のアンケート調査を実施。
その結果、同シーズンでは産地の得手とするツイードが一番人気になっていることが判明。
16社の内ツイードを売れ筋としてあげたのは9社で、その内容はウール素材のカシミア混ツイード、ロービングツイード、リングツイードからカシミア100%ツイードやシルクツイードまで幅広い。
ツイード素材は尾州産地の得意とする素材。高級感と多様性が出せることから、定番的な輸入素材から脱皮して「売上より付加価値商品で利益」を訴求するアパレルメーカーが競って産地に発注しているもの。
(各社の売れ筋素材の詳細は「テキスタイル&ファッション」誌 Vol.20 9月号 p3 を参照)
■JTC作品20反以上の受注も −実商売でも大きな成果−(03/09/09)
「テキスタイル&ファッション」誌は昨年の同コンテスト入賞者39名を対象に「入賞作品のその後」をアンケート調査。
その結果、回答17名の内全体の82%に相当する14名が商品として販売のプレゼンテーションをしており、うち重複で6名が原反成約、4名が見本反成約を確保できたと回答。
これは、同コンテストがわが国テキスタイルデザインの最高峰を競うだけではなく、貴重な商材発掘の場になっていることを証明。
(詳しくは「テキスタイル&ファッション」誌 Vol.20 9月号 p1 を参照)
■JTC(ジャパンテキスタイルコンテスト)2003の優秀作品・エクスポフィル賞作品は今年度もパリ・エクスポフィル展(2004.2.25−28)へ(03/07/08)
今年度もJTC2003のコンテスト優秀作品(グランプリ、準グランプリ等)とエクスポフィル賞作品を、来年2月25日〜28日パリで開催されるエクスポフィル展に特別展示されます。このエクスポフィル展は生地展のプルミエール・ビジョン展等との合同展となります。
(昨年度エクスポフィル展でのJTCコーナー)
■2003年度尾州産地人材資質向上セミナー7月29日スタート!(03/07/04)
主催 日本毛織物等工業組合連合会
協力 尾州テキスタイルデザイナー協会
- ■ジャパンテキスタイルコンテスト準グランプリ作品が商業化へ(03/06/23)
- 昨年度のジャパンテキスタイルコンテスト準グランプリ入賞作品(神田毛織(株)橋本武典氏/作)が、ナイガイアパレル(株)「ブレッケンリッジ」の今秋冬物コレクションとして採用、発表されました。
- ■ポリ乳酸繊維をイベント用シャツに採用(03/05/10)
- 一宮市で7月に開催される「おりもの感謝祭一宮七夕まつり」のスタッフ用ユニフォームのアロハシャツとして、FDCプランナー協議会Aグループで開発を進めた「環境にやさしい織物」の成果の一つが採用されました。トウモロコシを原料とした自然にやさしい新しい繊維のポリ乳酸繊維と水洗いできるウールとの交織でさらっとした肌触りを実現したものです。先染め織物のチェック柄のものとなっています。
■「尾州の動き」原稿募集中!
|