Report.02
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衣装制作

いよいよ制作スタート!

5月31日〜6月2日の“尾州産地”一宮での生地選びを終え、本格的に制作がスタート!訪問前には仮布で制作していた衣装も、実際に使用する生地に変わり、みんなドキドキ…。
それぞれ尾州の生地を、どのように衣装に取り入れたのでしょうか?残念ながら、まだ衣装の全貌はお見せ出来ませんが、ちょっとだけ制作の様子をレポートします!

このグループでは、キラキラと光るこの美しい生地を使うようですね!

なんと、染色を施して使用するようです…!布が複雑な形にどんどん変貌していきます♪

そのままの生地の特長を生かし、衣装に取り入れたりするのはもちろん、自分たちで生地を染色したり、加工したりと、どんな風に生地を取り入れるかは、デザイン次第!試行錯誤して衣装を完成させているのが伝わってきますね…!
果たして、どんな衣装が完成するのでしょうか…?本番をお楽しみに!
ここからは、制作者のみなさんにインタビュー!衣装制作にかける熱い想いを語ってもらいました♪

制作者にインタビュー!

卒業イベントのテーマは「西遊記」。各コースの制作者はどんな想いで制作しているのでしょうか☆

4年 スタイリスト・コーディネーターコース | 清本瑠華さん

このコースでは、卒業イベントのモデル衣装を制作。学んできたコーディネート術やスタイリング方法を生かし、リアルクローズを意識した衣装作りをしていきます。

Q 卒業イベントではどのようなものを作っていますか?

『孤独』というシーンに登場するモデルさんの衣装を作っています。衣装の中に取り外し可能な網を付けて、演技にもさらに動きを出すことで、主人公である孫悟空の孤独感をさらに表現するようにしています。色は黒でまとめていますが、パーツごとに素材の質感などで違いや深みを出す予定です。スタイリスト・コーディネーターコースは、リアルクローズに近い衣装を作るという役割があるので、ディテールに凝った衣装を制作するように意識しています。

Q 制作の中で苦労することはありますか?

1シーンだけで6体の衣装を使用します。これを8人で作っているのですが、それぞれの思い描く方向性が違うこともあるので難しいですね。コンセプトは同じで、それぞれが衣装を作っているので統一感を出さなければならないからです。また、実際に縫ってみないと分からない部分があって、組み立てながら形を決めていくのが難しいです。今はまだ仮縫いの段階なので手縫いですが、今後ミシン縫いを始めるにあたって、素材ごとの糸始末や糸調子を変えるのにも苦労しそうです。

Q どうしてこの生地を選んだのですか?

尾州で選んだ生地を3種類使用しているのですが、衣装の色が全部黒なので、織り柄や厚みの微妙な違いや、黒の色味で変化をつけたいと思い、あえて3種類を使用しました。舞台映えするよう、光沢のある生地も入れています。西遊記の衣装はどれも中華色が強い中、『孤独』のシーンはそれを意識しないで作ることができるので自由度が高いです。

Q 卒業イベントへの意気込みをどうぞ!

特殊な縫い方やいろいろな素材を使い、スタイリスト・コーディネーターコースで勉強した技術をすべて出し切ります。担当しているシーンは『孤独』と『祭り』だけなので、精一杯の見せ場を作りたいです!私たちの学年は人数が少なく、苦労したこともありましたが、3年次のファッションショーやシアトル公演を乗り越え、さらに今回の尾州での研修で、さらに仲を深めることが出来たと思います!

4年 プロデューサー・ジャーナリストコース | 河邑賢太さん

卒業イベントの企画を担当。企画・演出・シナリオ・音響・照明・映像・舞台美術・ジャーナリストの8つのチームに分かれ、イベントの基盤となるものを作っていきます。

Q 卒業イベントではどのようなものを作っていますか?

僕は、『西遊記』のシナリオを書いています。演出や音響と一丸となり、西遊記の一番の核となるところを築こうと努力しています。

Q シナリオを書く中で苦労することは何ですか?

今年のシナリオは今までにないくらいボリュームがあるので、いかにスッキリまとめるか、どれだけ短い言葉の中に情報量を入れられるかということに苦労しています。人生の中で、ここまで自分の書く言葉について研究したことがなかったので、壁にぶつかることも多いですが、言葉が持っている力の強さを研ぎすまそうと日々心がけています。

Q 尾州の印象、また、行ってみてどのような感想を持ちましたか?

世界3大ウール産地が日本にあるということがあまり知られていないので、もったいないなと思いました。僕はアルバイト先で良い生地を見る機会が多いのですが、尾州の生地を見て、とても上質なものだなと感じます。生地を選ばせていただきながら、『こんな贅沢な生地を使っていいのか!』と思ったほど。また、現地でたくさんの方とお話ししてみて、生地やクオリティーに対する情熱が、ひしひしと伝わってきました。

舞台美術で尾州の生地を使用

Q 卒業イベントへの意気込みをどうぞ!

いま自分たちの持っている限りを尽くしているので、ぜひ12月、文化学園大学に足をお運びください!

映画・舞台衣装デザイナーコース | 内倉史絵さん

このコースでは、卒業イベントのアクター・パフォーマーの衣装を制作。舞台上での動きやすさを意識した、機能性のある衣装を目指します。

Q 卒業イベントではどのようなものを作っていますか?

バレエを踊る『天女』の衣装を制作しています。天からの使者という、神々しさと優しさを合わせ持った存在を衣装で表現しています。羽衣をイメージしたひらひらとした素材、金や淡い色を使うことで、優しい雰囲気を演出します。

Q 制作の中で苦労することはありますか?

オーガンジーやシフォンなどの、薄布を縫うのに苦労しました。ギャザーがあったので生地の分量が多く、どのパーツに何を使うか混乱することも…。ほかにも、布にスプレーで染色加工を施したのですが、色の濃さや柄の大きさを決めるのが大変でした。

Q どうしてこの生地を選んだのですか?

銀糸が入ってキラキラしていたので、一目見たときに『かわいい!』と思い、選びました。特徴的な織り方をしてあって、凸凹とした立体感が面白いなと思ったのも決め手です。ただ、デザイン画では生成り色をイメージしていたため、真っ白だった生地を烏龍茶で染めて使用することに。また、横線が入っていたのですが、それを横地に取ることで柄が縦に出るようにしました。とても扱いやすい布だったため、縫うのには苦労しませんでした。

Q 卒業イベントへの意気込みをどうぞ!

人の手で作られる、卒業イベント「西遊記」
西遊記に登場する衣装は、制作者の手で一つひとつ丁寧に作られています。アクターやモデル、パフォーマーの衣装制作チームはもちろん、演出やシナリオ、舞台美術などの企画チームも日々奮闘中。

本番に向け、着々と形になってきました♪4年間の集大成である卒業イベント、また、尾州生地で作られた衣装をぜひ、その目でご覧ください!次回は制作した衣装をもとに、尾州企業のみなさんと衣装についての意見を交換し合う、「意見交換会」のレポートです♪お楽しみに☆

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